岩手県陸前高田市で活動する、陸前高田市 「思い出の品」に4月27日、東文救システムが導入されました。「思い出の品」は、陸前高田市から委託を受けた陸前高田市社会福祉協議会の思い出の品スタッフが、ボランティア等との恊働のもと、津波で流されたのちに届けられた写真や卒業証書、トロフィー、盾、ご位牌、木像、スポーツ用品、ランドセル等の「思い出の品」を、もとの持ち主の方にお返しできるようにと、活動しています。現在、4名のスタッフが正式雇用されており、今後年単位でこの活動が継続されるとのことです。
東文救の今回の活動は、白岩洋子氏(紙本・写真修復家)から支援要請があり、協議の結果、未洗浄の卒業証書、賞状、年賀状、プリント写真など、紙類への処置のために、ドライ・クリーニング、洗浄、乾燥・フラットニングに必要な資材の提供と現地での東文救システムの設営、スキル・トレーニングを行うことが決まりました。
当日の東文救システムの設営とスキル・トレーニングには、白岩氏とともに東文救から2名のスタッフを派遣しました。また、写真修復の専門家である白岩氏は、写真の洗浄処置を思い出の品スタッフの方々と一緒に行いました。
スタッフの方々からは、これから効率よく洗浄と乾燥作業が進むとともに、とてもきれいになったものを持ち主の方々にお返しできることが大変嬉しい、との評価をいただきました。 コンテナにはまだ大量の賞状や未洗浄の写真があり、思い出の品々を持ち主の方にお返しできるように、今後このシステムを有効に利用していきたいとのことです。
東文救のこの活動は、りんりん基金の支援を受けています。
陸前高田市 「思い出の品」返却会場
スタッフの方々へのシステムの説明とドライ・クリーニングから洗浄、乾燥までの一連の工程を実演した。
白岩氏による写真洗浄のデモンストレーション。乾燥・フラットニングにはエア・ストリーム乾燥法を使用した。
処置後の資料のきれいな仕上がりに皆さん満足されていた。