Tokyo Document Recovery Assistance Force
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2013年7月2日火曜日

写真洗浄ボランティア【課外のあらいぐま】に東文救システムが導入されました

~写真を洗い、思い出を届けよう~
被災地支援・写真洗浄活動「あらいぐま作戦」


東京都武蔵野市で活動する「写真洗浄ボランティア 課外のあらいぐま」に6月23日、東文救システムが導入されました。課外のあらいぐまの活動は、吉祥寺のりす会という団体ではじめた写真洗浄活動「あらいぐま作戦」よりスタートし、その後を引き継いだ光が丘・心のあかりを灯す会を経て現在の活動まで引き継がれています。主に、陸前高田よりお預かりした被災写真を綺麗に洗い、乾かし、ポケットアルバムに入れお返しする活動を展開しています。設立から2年が経過し、現在では、被災地の現地の団体と連携しながら、不定期に「課外活動」という任意の形式で地域のコミュニティセンターで写真のクリーニングとデジタルスキャニング作業を継続しています。

今回の活動は、課外のあらいぐまから支援要請があり、東京文書救援隊スタッフが作業場所を訪問。協議の結果、張り付き剥がれなくなっている写真やカールした写真、また未洗浄写真の処置のために、洗浄、乾燥・フラットニングに必要な資材の提供と東文救システムの設営、スキル・トレーニングが決まりました。

東文救システムの設営とスキル・トレーニングには、白岩洋子氏(紙本・写真修復家)とともに東文救から2名のスタッフを派遣し、洗浄と乾燥方法を実演しました。白岩氏の協力を得て、被害の酷い写真や処置判断に迷うものへのアドバイスとともに、洗浄にフローティングボード法、乾燥・フラットニングにエア・ストリーム乾燥法を適用した一連の工程をボランティアの方々と一緒に行いました。

スタッフの方からは「ドライクリーニングだけでは除去が難しかった砂や汚れがさらに綺麗になり、処置効果が実感できた。もっと早くこのシステムを使えればよかった」というお誉めの言葉をいただきました。

東文救のこの活動は、りんりん基金の支援を受けています。



課外のあらいぐま ボランティアの方々の作業風景。


白岩氏による写真洗浄のデモンストレーション。


乾燥・フラットニングにはエア・ストリーム乾燥法を使用した。


大きくカールした手前が自然乾燥したもの。奥が洗浄後エア・ストリーム乾燥法で乾燥したもの。
自然乾燥したものと比べると波打ちとカーリングが圧倒的に少ない。