お陰さまで私どもは、隊設立の志と趣旨に即し、東日本大震災により被災した図書・文書類の救済・復旧現場に対し、考案しました文書復旧システム(略称:東文救システム)の導入支援を行ってきております。その具体的内容は昨年末に発足以来の活動報告をやや詳細にいたしましたので、今次は、私共が初年度に行った事業の報告と会計報告を一覧表でお示しいたします。各具体例につきましては、逐次、当方ブログhttp://toubunq.blogspot.com/ に掲載しておりますのでご参照いただければ幸いです。
私どもの技術システムと活動は、被災文書等復旧に当たっておられる諸々の機関・団体の方がた及び文書等保存の関係者から、大変、高い評価を得ておりますことを併せてご報告いたします。
私どもは、発足当初、まずは1年間を活動の目途としていると申し上げました。が、今年に入ってからも各方面から文書等復旧に関わる相談・問合せがありますので、要請に応え、活動を継続することにいたしました。本2年度目は、従来の活動内容を踏襲するとともに、全国的・地域的な被災文書等支援ネットワークとのより緊密な協同を念頭に、一層、強力かつ幅広い支援を心がけてまいりたいと存じております。
皆さま方の引き続きのご理解、ご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
東京文書救援隊 | |
代表 | 安江明夫 |
事務局長 | 木部徹 |
初年度活動報告書
平成23年6月1日~平成24年5月31日
平成23年6月1日~平成24年5月31日
東京文書救援隊
支援機関等 計11か所
年月日
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導入先
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2011年 | 7月14日 | 大船渡市社会福祉協議会 |
7月15日 | 東北大学内宮城歴史資料保全ネットワーク(宮城資料ネット) | |
8月1日 | 群馬県立文書館 | |
8月2日 | 岩手県遠野市遠野文化研究センター | |
9月5日 | 宮城県石巻市教育委員会 | |
9月12日 | 岩手県宮古市(国立公文書館による被災公文書修復事業支援) | |
11月14日 | 法政大学環境サスティナビリティ研究教育機構(環境サス研) | |
2012年 | 1月16日 | 宮城県気仙沼市(国立公文書館による被災公文書修復事業支援) |
2月6日 | 宮城県石巻市(国立公文書館による被災公文書修復事業支援) | |
3月2日 | 宮城県多賀城市教育委員会 | |
5月30日 | 神奈川県立公文書館 |
東文救による発表等 計7件
年月日
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講演その他
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内容
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2011年 | 8月29日 | 大学図書館問題第42回全国大会(開催地:東京) | 講演 |
9月13日 | 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)関東部会第263回定例研究会 | 講演・システム実演 | |
10月14日 | 全国図書館大会第11分科会 | 講演・システム実演 | |
10月27~28日 | 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)群馬大会 | ポスター展示 | |
11月8日 | 繊維学会紙パルプ部会 | 講演 | |
12月21日 | 奈良文化財研究所保存科学研究集会 | システム実演・ポスター発表 | |
2012年 | 5月29日 | 東南アジア図書館人会議(インドネシア) | 講演 |
展示 計2件
年月
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展示場所
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2012年 | 3月 | 仙台市博物館「東日本大震災1年 資料レスキュー展」 |
5月 | 神奈川県立公文書館「陸前高田市被災公文書レスキュー事業」 |
出版物・メディア掲載 計15件
年月日
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記事・論文・報告
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2011年 | 6月25日 | 「自治体公文書 大震災で打撃」日本経済新聞 |
7月15日 | 「被災の手紙など洗浄、大船渡の団体に乾燥用扇風機」日本経済新聞 | |
7月18日 | 「身近な道具で紙を修復」日本経済新聞 | |
9月14日 | 「東日本大震災:津波で汚れた公文書を修復-宮古/岩手」毎日新聞 | |
10月 | 「国立公文書館の動き(平成23年6月~9月)」『アーカイブズ』第45号 | |
12月 | 木部徹 「東京文書救援隊の文書復旧システム-その考え方と技術」 『平成23年度保存科学研究集会 被災文化財のレスキュー-保存科学の果たすべき役割と課題-予稿集』 | |
2012年 | 1月24日 | 「被災文化財を救え」読売新聞 |
1月 | 中田孝信 「平成23年度全国図書館大会ハイライト 第11分科会 災害と資料保存」 『図書館雑誌』 Vol.106 No.1 | |
2月 | 神奈川県立公文書館だより 第27号 | |
2月 | 高山正也 「被災アーカイブズを救え! - 「悲惨」から「明日への希望」の発見へ」 『アーカイブズ』第46号 | |
3月 | 安江明夫 「蔵書の防災計画:図書館の"must"」 『大学図書館研究』Vol.94 | |
3月 | 木部徹 「東京文書救援隊の文書復旧システム-その考え方と技術」 『全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)会報』 No.91 | |
3月 | 中台綾子 「第263回定例研究会参加記 被災資料の復旧を学ぶ」 『全国歴史資料保存利用機関連絡協議会(全史料協)関東部会会報』 No.77 | |
4月 | 岡田昭二 「災害と被災資料の救援活動-群馬県立文書館の取り組み-」 『双文』 Vol.29 | |
4月 | 瀧沢典枝 「宮城県女川町被災公文書の受け入れと応急措置」 『双文』 Vol.29 |
初年度収支報告書
平成23年6月1日~平成24年5月31日
平成23年6月1日~平成24年5月31日
東京文書救援隊
(単位 円)
(単位 円)
科目
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決算
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摘要
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Ⅰ経常収入の部 1.寄付金収入
個人
法人・団体
2.助成金収入3.その他
受取利息
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1,465,000
1,482,520
1,991,000
243
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メセナ事業団 りんりん基金 |
(経常収入合計)(A)
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4,938,763
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Ⅱ経常支出の部 1.事業費(活動費)
資材費
旅費交通費
荷造発送費
雑費
2.管理費
事務用品費
通信費
旅費交通費
支払手数料
保険料
租税公課
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1,235,044
923,633
20,310
14,860
47,893
80,959
340
8,370
42,000
48
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チラシ ポスター 名刺他 電話 振込手数料 ボランティア保険 受取利息税金 |
(経常支出合計)(B)
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2,373,457
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当期収支差額 (A)-(B) |
2,565,306
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次期繰越収支差額 |
2,565,306
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<文書等復旧作業風景>
ドライクリーニング/神奈川県立公文書館
洗浄/群馬県立文書館
乾燥/多賀城市教育委員会
作業に携わった方々と一緒に/プロジェクト結、富士ゼロックス